先日、新車購入から35年間乗り続けている昭和63年式のマイマシーンが突然不調(エンジンがストールしてしまう)になり、きょうから馴染みのショップに入庫することに。ちょうど昼時なので帰り道がてらにやってきたのはこちら、魁龍(かいりゅう)小倉本店です。
魁龍は平成4年創業。どトンコツラーメンとして名を馳せたお店で、かつては北九州市内に数店舗を展開していたと思うのですが、現在はここ小倉本店と福岡市内に一店舗構えるのみ。久留米ラーメンを謳っていますが、元来の久留米ラーメンってそんなにドロドロギトギトじゃないと思うんだけどなぁ。
店内はカウンター中心で小上がりもあり、壁には無数のサイン色紙が飾ってあります。
さっそくメニューを拝見し、煮玉子入りラーメンと焼き飯セットを注文。麺の硬さは聞かれませんでしたが、後ろの客人はカタだのなんだの言ってます。
入店時は2〜3割の入りでしたが、ラーメンを待っている間に次から次へとお客さんがやってきて、あれよあれよとほぼ満席に。根強い人気があるようです。
おや? 大量のサイン色紙に紛れて壁になんか見える。
なになに、麺のかたさだと?
なんだ、硬さ指定があったのか。別にいーけど。
ほう、一番カタい麺はあまりオススメしないとある。
これはちょっと意外だな。
なに!? しかもなんと! やわ麺もオススメときた!
分かってるやん、魁龍!
どこもかしこも、黒T着た店員:「麺の硬さはどうなさいますか?」、客:「カタメン! バリカタ! カタメン! バリカタ!(ときにコナオトシ!)」のこのご時世、どうせカタ推しの残念な店だろうと勝手に思い込んでいましたが、まさかの真逆。たいへん失礼いたしました。
しかし、普通のところに「当店の普通」とわざわざ書いてあるところが若干気にはなるが。
つまらんことに頭を悩ませているとラーメン到着。
うわぁ、マットな茶色いスープがすげーな。
スープの下の様子がまったく見えん。
では、そのコテコテのスープから。
ず、ずず、ずずずのず。
いきなり舌に感じるザラつき。これが骨髄か。
粘度もそれなりにあり、味もかなり強め。
ところが、あら不思議。
意外なことに、これが割とスッと飲めるのです。
ギトギトとしたイヤな脂を感じないからだと思います。
お次は麺。
硬さ指定をしなかったので、これが「普通」の硬さのはず。
ずずズル、ずるる、ズルルルルー。
はっきり言うが、これは「硬い」。
だから「当店の普通」と書いてあったのか。
しかし、やわ麺推しのわりに「当店の普通」がすでに硬いとは、いったいどういう了見なのか。矛盾しとるやないか!
麺の太さは適度なもので、これは文句なし。
チャーシューは薄いタイプで特徴はなし。
最後は焼き飯。
パラリとしっとりの中間くらいで、ラーメンのコテコテ具合に反比例してあっさり味。それを狙っているのかもしれませんが、ちょっと物足りなさを感じるほど。
味は濃くてコッテリだけど脂はギトギトじゃないという、風変わりなラーメン。硬さ普通の麺が思いのほか硬かったことが難点でした。
しかし、店がやわ麺を推すんなら「当店の普通」をやわ目にセットすればいいのにね。なんでそうしないんだろ? 意味わからん。
ごっつぁんでした。
※ 今回伺った魁龍の創業店である小倉本店は、かつては現在の博多本店の店主が仕切っていたようですが、今は弟さんに任せているとネット上で見かけました。
その博多本店のGoogleレビュー(評価の低い順)があまりにもおもしろく、爆笑してしまいました。
現代にはびこるカタメンバリカタを気持ちいいくらい真っ向全否定する店主さん。これを読む限り、私は博多本店の店主さんとはめちゃめちゃ気が合いそうです(笑)
ただ、店側が麺の硬さ指定をお客に聞く以上、そのオーダーにあれこれ言うのは筋違い。だったら、いちいち聞かずにお店が考える最良の状態で出せばよいだけ。
行こうと思えば行ける場所なので、そのうちガチでチャレンジしてみようと思います。