きょうはどこへ行こうか

ばるすーでGO!

元祖長浜屋(福岡市中央区)

 ばるすーの福岡ラーメン紀行、今回お邪魔するのは長浜ラーメン発祥の店、元祖長浜屋です。全国のラーメン野郎が避けては通れない道、いや店。
 細麺、替玉、カタメンなど、皆さんが連想するいわゆる福岡豚骨の数々のイメージ・文化の発祥店といっても過言ではありません。カタメン教の向こうを張る私としては、非常に忌々しいラーメン店でもあります(笑)。

替玉、カタメンの始祖?

 

 また、ずいぶん前にはいわゆるお家騒動が勃発、店が分裂して非常に似かよった屋号のラーメン店が市内各地に乱立するという事件も起こっています。もし福岡観光で長浜屋系列のお店に行く場合は、よくよく屋号を確認してご自分の行きたい店に間違いないかご確認を。看板の雰囲気までそっくりですからね。店ごとに味も微妙に違います。

写真は旧本店。壁面には、※印付で「長浜屋」は「長浜家」とは関係ないことを主張



 さて、ここには過去2〜3回来たことがありますが、それはずいぶん昔の話。きょうは本当に久方ぶりの訪問です。
 最寄駅は市営地下鉄の赤坂駅。そこから徒歩10分程度のところ。

 到着は平日の午後1時。
 お店は、当ページ下のGoogleマップを見ていただけるとお分かりのとおり、へんぴな場所。にもかかわらず店先には6人程度の列が。並んでいる間に入口右手の券売機でチケットを購入しておきます。

 メニューはラーメン、替肉、替玉のみ。入店後の追加オーダーは現金でも可能ですので、事前に替玉券を買っておく必要はありません。
 お客さんの回転は早く、5分と待たずに入店します。はやっ!

 老いも若きも男も女も、一心不乱にラーメンを食らうの図



 店内は、5人がけの四角いテーブル席4つ。
 店員さんにチケットを渡すと、驚いたことに麺の硬さを聞かれるではありませんか。
 これまでこの店では麺の硬さ指定がある人は自発的に言わねばならず、なにも言わなければオールスタンダードな仕様(麺の硬さ:普通、油の量:普通)のラーメンが自動的に供給されていたのですが、どうやらシステムが変わっているようです。仕方なく、しかし当然のごとく普通をオーダー。

 待っている間、テーブル上に目をやるとクソ重いお茶のヤカン、追加用のラーメンタレ、紅ショウガなどなど。客層はほぼほぼおっさんですが、中年のご婦人や若い婦女子もちらほら。

 そうこうしていると、着席から3分と待たずラーメン到着。なんつー速さ。

 これがガチ長浜ラーメン。ここではチャーシューではなく、ただ「肉」



 見た目はとてもシンプル。トッピングはネギと肉のみ。

 では、スープをば。

 ズーズーのズーっと。

 こういうタイプの豚骨スープ、最近はなかなか出会いませんね。ギトギトさ皆無。イマドキ豚骨*1に慣れ親しんだ人にはとてつもなく薄く、物足りなく感じることでしょう。

極細ではなく、ちょうど良い太さの麺 




 続いて麺。

 ズルズーズルズー。

 麺はどちらかといえば中太に近い感じの細麺。もっとも、昨今のイマドキラーメン店の麺が細すぎるのであって、これくらいが元来の細麺のように思います。



 チャーシューならぬ「肉」は、それなりに塩気を感じます。

 途中まで食べ進めたところで、少しだけラーメンタレを追加投入。初めての方は一気にドバドバ入れないようご注意を。塩辛くなりますので、味加減を見ながら投入すべし。

 ここでおや? と思ったんですが、なんか妙に麺多くね?
 大盛はそもそもメニューにないからそういう間違いじゃないよな。少なくみても普通の間隔の1.2〜1.3倍程度はあるんじゃ? そのせいか替玉してる人も少なかったような。

 ところで、お客さんの麺の硬さ指定を聞いていると、不思議なことに他のラーメン店ほどカタ! カタ! がなかった気がします。しかも驚いたことにヤワ! が2件くらいありましたからね。さすがは元祖長浜屋に集う客人たち。どんな状態のものが本当に美味いのか、ちゃんと分かるやつには分かるということでしょう。まぁベタナマ! ってのも2件くらいありましたけど。

 昔ながらの福岡のラーメンを地でいくスタイル



 ここのラーメンをうまいだとかまずいだとか、値段が高いだとか安いだとか、あれこれ論じることに意味はありません。それはヤボというもの。

 「そこに元祖長浜屋が存在すること。」

 それだけがここにやってくるラーメン野郎たちがこの店に求めるものなのです。それくらい孤高のラーメン屋だということ。
 もっとも、近所にあっても私は通いませんけどね。


 ごっつぁんでした。



*1:黒T、バンダナ、腕組みという三種の神器を持つラーメン店が提供する豚骨ラーメン。脂多めで強目の味であることが多い。麺の硬さを聞いてくるのが特徴