今年2月に二輪で転倒して以来、どうにも首から左肩そして左腕まで調子が悪い私。ここ最近はひんぱんに指先の痺れまで起こしてしまい、整形外科にかかるも状況はなかなか改善しません。ならばここは湯治だとばかりに、やってきましたのは大好きな別府温泉。今回は日帰りではなく、奮発して泊まりです。
数ある温泉宿から今回チョイスしましたのはホテル風月。1963年に開業した別府の老舗ホテルですが、2021年8月に湯快リゾートと資本業務提携し、リニューアルオープンしたところ。リニューアル以前に一度宿泊したことがありますが、さてどのように変わったのか楽しみです(本当は、変に小洒落ることなく昭和感あふれている方が好みではありますが)。
正面玄関は上から竹細工が施され、早くも小洒落ています。もう、普通でいいのに。ブツブツ。館内に入ると窓から天井から、ここでも至るところに竹細工のオブジェが。別府は竹細工が有名ですから、それにちなんでいるんでしょう。
到着は午後3時でしたが、ほかの多くのお客さんはまだ到着前だったようでスムーズにチェックイン。ひととおり説明を受けたのち、ここで浴衣を選びます。最近、このシステムのところ多くなりましたね。
ロビーには足専用の砂蒸し湯があります。やってみようかと一瞬思いましたが、あとが大変そうなので速攻やめました。
さて、エレベーターで4階フロアへ。お部屋は一番すみっこ。すみっこ好きにはちょうどよい。
予約の際にこの部屋は「湯けむりビュー」と紹介してあり(この部屋が残る最後の一部屋だった)、入室してからどれどれと景色を見てみると、なるほど確かに湯けむりビュー! 窓を開ければ硫黄のにおいもプンプン(このにおい、嫌いではありません。むしろ好き)。
本当は別府湾が望める方の部屋がよかったのにと思っていましたが、もくもくと立ち昇る鉄輪温泉の湯けむりと鶴見岳、そして緑に輝く扇山を見ることができ、これはこれでありです。別府のお宿・ホテルは数多あれど、そのほとんどが部屋の眺望は海側と山側に大別され、ご想像のとおり海側がよいとされています。
さぁ、せっかくの温泉宿ですからさっそく風呂へ。こちらでは昔からある館内の内風呂と、後にできた日帰り入浴施設「夢たまて筥」を併設しています。夢たまて筥は、宿泊者であれば(家族湯以外)無料で何度でも利用することが可能です。
まずは、ホテルの1階にある館内の内湯へGO。
先客は誰もいません。いそいそとマッパになり、優雅に湯船へ。
ザブーン。
あ゛ぁ゛〜。
お約束のうなり声をあげながら、一人悦に入る私。
こちらの温泉はナトリウム泉とのことで、肩痛や神経痛にもよいとありましたから湯治目的にもってこいです。まぁ、たかが一日で効果が出るとも思えませんが。
今日の温度は気持ち熱めなこともあり、そんなに長湯には向きません。眺望もありませんから、ほどほどであがります。
浴衣を着込んで、今度は宿のお隣にある入浴施設へ。こちらは靴箱の鍵を受け付けに渡すと、脱衣所のロッカーキーをくれるシステムです。
入浴前に休憩所を見物していると、何やら怪しげな白いカプセルのようなものが。どうやらマッサージチェアのよう。ネタにやってみようかと思いましたが、1回300円とありすぐさま回避。
ふと横をみると、今度はジュースの機械が。なんと! これは無料とあるではありませんか。さっそく紙コップを手にいただきます。
ゴキュゴキュゴキュ。
ぷはー、こりゃうめぇ。
なんだこのうまさ。
2種類あるが、どっちもうめー! これで無料? ありがたやありがたや!
気が付けば、一気に4杯ずつ飲み干していました。檜風呂をメーンにした内湯。奥にはテレビも(画像はYahoo!ロコより)
ただでさえ緩みきったダルダルの腹をさらに無料のドリンクでタプタプさせながら、そろそろ風呂へ。こちらはお客さんも結構います。
内湯はヒノキを使った寝湯や普通の湯船、何やら電気風呂なるものも。
ん? 電気風呂? ほう、これは気になる。痛めている肩・腕にも効きそうだな。さっそく試してみるか。
なになに、低周波の電気を流して身体のコリをほぐしてくれるのか。期待値MAX!
よいせっと。ザブーン。
ビリビリビリビリビリビリ!
ぐががががががががががが!
こ、これは思いのほかくる! 内臓にまで電気が走る感じだ。
低周波というのは結構ピリピリくーるー!
思った以上に刺激が強かったので早々に退散。電気ウナギになった気分? です。
露天風呂と打たせ湯(画像はYahoo!ロコより)
外に出ると、こちらは露天岩風呂に打たせ湯。鋼玉浴なるなんだか不思議な寝湯も。
しかし、もっともこのおっさんの目をひくのは箱蒸風呂なるもの。人が一人入れる大きさの木製の箱で、正面の扉を開けて中に入り、上の穴から首を出して座るという言うなれば一人用サウナのようなもの。さながら昔の家庭用ゲームの黒ひげ危機一発です。
さっそく試してみようとワクワクしながら箱の中へ。
入って1分くらいじっとしているも特に何が起こるわけでもなく、当然剣で刺される心配もないので急激に退屈になり、すごすごと退出します……。
箱蒸風呂。思いのほか熱くはない(画像はYahoo!ロコより)
最後は檜風呂にゆっくり浸かって、入浴第一ラウンドは終了。明日のチェックアウトまでに最低でも5回は入ります。
夕食と朝食は、いずれもバイキング。
別府では杉乃井ホテルのバイキングがつとに有名ですが、こちらもなかなかのもの。品数や手の込みようなど軍配は杉乃井にあがりますが、こちらも悪くありません。
さすがに食事会場は人が多く写真は撮っていませんが、おいしくいただきました。まぁ、私のバイキング料理の盛りつけの汚さは折り紙付きですので、そんな写真をアップしてご覧の皆さんの気分を害させるわけにもいきません。
今回は直前の予約だったこともあり、ほかに空きがなかったことからこちらにお世話になったと言っては失礼ですが、なかなかよいお宿でした。フロントの方の対応も、とても好感が持てるものでした。
温泉、ごっつぁんでした。