きょうはどこへ行こうか

ばるすーでGO!

大正浪漫の宿・京都屋(佐賀県武雄市)

 鳥栖駅から在来線特急に一時間ばかり揺られて、やってきましたのは佐賀県武雄市にある武雄温泉であります。なんでも1,300年の歴史を持ち、弱アルカリ性のお湯は保湿性に優れ、肌をしっとりとさせる通称・美人の湯なんだとか。いや、しっとりももちろんいいんですが、私けっこうなおっさんなんで、どちらかというと関節痛や神経痛に効くほうがありがたいス(もちろんこれらにも効能あり)。

 武雄温泉駅は、新しくとてもきれい。つい最近、長崎からここ武雄まで西九州新幹線が開業したのに合わせて建て替えたのでしょう。同一のホーム右左それぞれに在来線特急と新幹線が入線するようになっており、スムーズに乗り換えられます。

 レトロと現代が融合したようなデザインの駅舎

 

 このあとの予定もあり、武雄駅前から離れるわけにもいかないため、近場で温泉を探したところ良さげなお宿を発見。それがこちら京都屋です。
 玄関からして重厚な雰囲気。創業は1910年(明治43年)とのこと。立ち寄り湯のお代は1,000円なり。フェイスタオルとバスタオルの貸出込みなので良心的です。ありがたや。
 ロビーはじゅうたん張りで、アンティークな調度品やオルゴールなどを多数展示してあり、一つひとつ見物するのもまたよし。
 ひとしきり目の保養をさせていただきましたので、そろそろお目当ての温泉へGO!

重厚な雰囲気の正面玄関の「京都屋」(あのクルマはなんて言うんだろ?) 



 いつものようにいそいそと服を脱ぎ、お約束のマッパへチェインジ。
 ガラリと扉をと思いきや、ウィーンと自動で開きます。中へ入ると今度は下へ向かう階段。滑らないよう内股ぎみに降りるとそこに大きな内湯です。

お風呂へは階段を下る。踏み外さないよう細心の注意を払うおっさん 



 かかり湯をしてザブンと入浴してからの、いつものうなり声を一発。

  「あ゛ぁ゛〜

 泉質は、単純泉で無味無臭。少しばかりトロみを感じます。
 なるほど、これが美人の湯たるゆえんかと一人納得。しかし、これは気を付けないとトロみに足を滑らせて後頭部を強打するいつものパターンのやつです。

 長方形の内湯



 なかなかの湯ですが、内湯はちょいとばかり温度が高めで長湯には不向きなため、どれどれと今度は露天風呂の方へ。板張りのアプローチから湯船へと進みます。

 おぉ、これはちょうどよい。わずかにぬるめで長湯にもってこいです。
 上に目をやると、木製の棚から青空と明るい陽が差し込みます。先ほどまでの雨も、いつの間にかあがったようです。
 街中の温泉のため雄大な景色などは望めませんが、庭木を効果的に見せるなど、雰囲気づくりのための工夫が凝らしてあります。

 そこまで広くはないが、開放感がある



 本当に気持ちのよい温度の湯で、気がつけばすでに一時間が経過しています。いかん、そろそろあがるかと慌てて板張りに足をかけたところ、案の定ぬるりとした湯で危うく滑りこけるところでした。スベるのは私のギャグだけで十分です。( ←  たったいまスベりました)
 
 脱衣所で身体を拭いていたところ、見るからに年代物のなんともいえない色合いのマッサージチェアが目に飛び込んでくるではありませんか。サイドには肩を叩く部分の高さを調整するための車のハンドルのようなものが付いています。
 おお、これは懐かしい。私がガキンチョのころに浴場でよく見かけたやつです。
 よく見ると、背もたれのところに小さく「十円です」の手描き文字。しかし、肝心のコイン投入口にはガムテでフタが! じゃあタダ? よっしゃ、いっちょやってみるか! と思いましたが、起動スイッチもよくわからず、動いたはいいが止められなくなっても困るので、残念ながらやめておきました。ションボリ。

 形容しがたいゴールドな色合いがたまらない

 

 さあ、お昼前に食べたかしわうどんも消化しつつありますので、ここらで本日最後の目的・あの伝説のちゃんぽんを食べに向かいます。