北九州のラーメンは、今を遡ること50年以上前、私が神童と呼ばれていたころから食しているのですが、いまどきの替え玉だとかカタメンだとか、ましてやバリカタなどという文化はまったく存在していませんでした。現在では、ここ北九州においてもそのような文化を取り入れたラーメン屋さんが一定数存在し、時代の流れを感じるばかりです。(涙)
私は幼少の頃から、家で食べるラーメンはマルタイ棒ラーメン、外で食べるラーメンは黒崎(北九州市八幡西区)の唐そばと相場が決まっていました。よって、私の外で食べるラーメンのベンチマークは唐そばなのです。唐そばは北九州から撤退しましたが、いまも東京渋谷で営業していらっしゃいます。さすがに東京では、そうそう訪問することもかないません。
そんな北九州市八幡西区において、いまも昔ながらの北九州ラーメンを継承するお店がこちらホームランです。もう店名からして昭和感全開バリバリ(この言い回しがすでに昭和)。
店内は大きなコの字型カウンターのみ。メニューはラーメンだけでなく、チャンポンや親子丼まであります。本日はお昼時に伺いましたので、ランチメニューのBセットをラーメン大盛りでオーダー。じっと我慢しながら待ちます。
「大五郎、三分間待つのだぞ。」「じっと我慢の子であった。」
これを知っている人は、私と同年代の御仁です。
やってまいりました、大盛ラーメン。
チャーシュー3枚、きくらげ少々、ネギとシンプルな構成。特徴は少し黄色味がある麺。
では、いただきます。
ずずずのズー。
うむ、うまい! 言うことなし!
チャーシューは、脂身の少ない肉肉しいタイプ。
麺自体にも旨味がある。やわ目な麺あげもまた良し。
ちょっとコショウを入れ過ぎたのは私のミステイク。
続けて半チャーハンをいただきます。
モグモグのモグ。
うむ、しっとり系で味はちと濃いめなれど、うまい!
近頃の人気とんこつラーメンは、ギトギトコテコテなものか若しくは妙に甘ったるいものが多く、こういった昔ながらの味を提供してくれるお店が少なくなっているのが残念でなりません。
ネットを見ると、この味を薄いと感じる方もいらっしゃるようですが、昔からある北九州のラーメンは、程度の差はあれどだいたいこんな感じのお店が多かったと思います。
長く続いてほしいお店の一つです。