きょうはどこへ行こうか

ばるすーでGO!

河口屋(北九州市八幡西区)

 今回は、北九州市八幡西区に大昔からあるうどん屋さん「河口屋」へとやってまいりました。何が大昔かって、なんとこちらのお店、天保元年(1830年)創業というとんでもない歴史をお持ちなのです。お店は、JR黒崎駅から伸びる商店街を進んだところにあり、すぐそばを江戸時代の街道である長崎街道が通っていたことから、昔は旅するチョンマゲさんたちの胃袋を満たすありがたいお店だったに違いありません(創業時にこの位置に店舗があったかは存じませんが、黒崎宿であったことは間違いないでしょう)。

 創業天保元年!



 メニューを拝見すると、うどん・そば、丼物のほか、定食などたくさんあります。何をチョイスするか相当に悩みましたが、当ブログ的にやはりお約束のカツ丼でいくしかないでしょう。

 これ以外のメニュー表もたくさんあり



 はい、やってまいりましたカツ丼。ミニうどんも付いています。ビジュアル的には、カツの部分と卵とじの部分とご飯の部分がそれぞれ階層になっている感じです。
 まずは、カツ丼を一口。ぱくり。
 ちょっと甘めの味付け。つゆが少なめなのか、白ご飯が白ご飯のままです。もうちょいご飯部分へ染み込んで、つゆとご飯が馴染んでいて欲しいところ。

 ご飯が真っ白…



 続いてうどんをすすります。
 わずかに茶色がかった出汁で、スッキリとした味わい。麺は一般的な太さで、固過ぎずやわ過ぎずおいしくいただきました。薬味は一味のみと潔い。やはり、うどん・そばには七味より一味がイイ。
 お昼前の入店時は私一人でしたが、気がつけば9人にまで増えており、人気ぶりが伺えます。これからも歴史を紡いでいただきたいお店です。



 食後は、商店街を歩いて駅へと戻ります。
 私が幼少のころ、黒崎という街は「ここへ来ればなんでも揃う」という、子どもにしてみれば当時はそんなとんでもない大都会でした。確か昔は九州の国鉄(現JR)駅の乗降客数第3位だったと思います(1位:博多駅、2位:小倉駅)。最盛期には多くのデパートや大型スーパーがひしめき、元日深夜の商店街の初売りでは、まともに歩けないほどの人出で賑わっていたものです。映画館も10館以上あったと思います。今はなんとも寂しい限りで、残念ながらあのころのような活気を取り戻すことは困難かもしれません。

(左)大きな商店街だが、人通りはまばら。(右)黒崎東宝跡はお約束のパーキングに